調理師のやりがい
調理師の仕事は他の仕事に比べると比較的、拘束時間が長く特に個人店で、いわゆる修行といわれる期間になると朝から晩まで働いて、仕事が終わったらお風呂に入って寝るだけでといったことも少なくありません。
また、その仕事内容も最初のうちは皿洗いなど単純な作業が多く、肉体的にもつらい部分があります。
しかしながら、やりがいもたくさんあります。
中でも最もやりがいを感じるのは、やはりお客様から「美味しかった。」と言われる瞬間です。
調理師はこの「美味しかった。」のひと言のため、何年もつらい修行に耐えているといっても過言ではありません。
また、お客様に料理を美味しく召し上がっていただいて、お金をもらうというのは想像以上に大変です。
特に馴染みのお客様の中には自分のことを修行時代からずっと見てくれていて、家族のような存在の存在の人もいます。
こういった方に料理を褒められるのは特に嬉しいことで、今までの苦労も忘れ、これからも頑張っていこうという気持ちにさせてくれます。
調理師の職業病
調理師の仕事の現場では長時間の立ち仕事がメインとなるため、腰や足に負担がかかります。
立ちっぱなしによってむくんだり、仕込みなどで中腰の姿勢が多くなると腰痛が慢性化してしまう人が多いです。
職場環境によりますが、洗い物を手作業でするところでは食洗機があるところに比べ、腰痛を患っている人が多く見られます。
また、病院や学校など大量調理をしている大型施設のような場所では、大量の食材や大きな調理器具を運んだり持ち上げたりすることによって、場合によってはぎっくり腰になってしまいます。
ほかにも、衛生管理のため1日何回も頻繁に手を洗う必要があるので手荒れや手の乾燥に悩んでいる人も多いです。
直接食材に手を触れる場合には、手荒れがあったとしてもハンドクリームを塗ることはできません。
そのため悪化してあかぎれを起こしてしまったり、なかなか治らなかったりします。
大量の仕込みで包丁を食材を切り続けたり、重いフライパンを振り続けたりすることで腱鞘炎になってしまうのも調理師の職業病のひとつです。
一部例外はありますが、調理師の働く職場では手と腕に相当の負担がかかります。
腱鞘炎自体は安静にしていれば自然治癒できる病気ですが、調理するとなると安静にはしていられません。
病院で痛み止めをしたり、湿布を貼ったりして、痛みをごまかしながら仕事することになってしまいます。